郡上踊りで有名な岐阜県中央部にある郡上八幡は、町のいたるところに湧水が出ている。この町では水の恵みを生かしたまちづくりを進めている。
ここでは、各家々で水船を設けて湧水を利用している。竹樋やパイプなどで引き込まれた湧水は段差のある水船に導かれる。上段のきれいな水は飲料水として使われ、次の段で果物などを洗い、その下の段で食器を洗う。
食器を洗って出た残飯などは、鯉などの魚の飼ってある観賞池に落とされて魚のエサとなって残りは土に沈殿する。この水は、裏の畑で使われたのち川に流される。
このような水の使い分けシステムは400年以上前に生まれた。上下水道の普及に伴い、水船を利用する機会が減りつつあるが、水を大切に使おうという考えはこの町人々の心には根付いているようだ。
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