今の若者は、知識は持っているが知恵を持たないと聞いたことがある。知識と知恵が別物であることに異論はないが、これらはどう違うのかと聞かれると、すぐには答えられない。
知識が深まると知恵が湧いてくるかと言うとそうではなさそうだ。今の教育は偏差値を重視している。記憶力の良い者が重要視される。
世の中には雑学と言われるものもあるが、雑学とは、人生において必要のない知識であるが、知っていれば優越感に浸れて魅力的だが、これを知恵と言えるかどうかわからない。
先人たちは、教育を受ける機会がなくても、それぞれ生きるすべを身に着けていた。お互いに知恵を出しあい、それを子孫に伝えていった。このように生活の中から生まれてくるのが知恵であって、教育から得る知識とは異なるような気がする。